赤い屋根瓦

晴海ヶ丘で施主様と建築プランの打ち合せの際に「どんな外観の家がご希望ですか?」とお聞きすると、多くの施主様が「白い壁に赤い屋根の家がいい」とおっしゃいます。実際、晴海ヶ丘では白壁に赤屋根の建物が多く、それぞれの個性を主張しながらも、それが街並の統一感となって美しい景観を創出しています。ヨーロッパでは赤い屋根瓦は珍しくありませんが、日本では有名なのは島根県の石州赤瓦ぐらいでしょうか?その次に、ここ晴海ヶ丘(笑)です。

で、今回、私が担当する新築工事でも「赤い屋根」が葺き上がりました。施主様は現在、緑に囲まれた森の中にお住まいなのですが、やはり「青い海に映える赤い屋根」をお選びになりました。
私としては今までにない色合いと材質の屋根瓦をおすすめするつもりでいたのですが…。これだけの規模の分譲地で、すでに165棟を越える建物が建っているため、いいなと思える商品はすでに使用されています。あれこれと施主様と悩んだ結果、地元、南あわじの瓦メーカー・昭和窯業のFantajiaというシリーズのトレンドレッドというカラーを晴海ヶ丘で初めて採用しました。

当社の場合、完全な注文住宅、フリープランのため、構造はもとより、外壁材・屋根材・内装・フローリング・キッチンやお風呂などの設備機器など、施主様のご要望とご予算によってあらゆる素材・商品・技術を選ぶ事が可能です。様々なメーカーが次々と新技術や新製品を出すため、日々の情報収集や勉強が欠かせません。時には施主様から教えていただく事もあります。

“世界に1棟だけの住まい”を提供するため、私自身も楽しみながら試行錯誤する毎日です。特に今まで使った事がない初めての商品の場合は、実際に施工したものを見るまでは少し緊張します。今回は施主様にも気に入っていただき、私たちも満足しています。海の青や山の緑に赤い屋根が絶妙にマッチしています。一見すると素焼き瓦に見えますが、釉薬がかかっているため遮熱に優れています。デザインは一般的な洋瓦より和瓦に近いため、屋根全体として見ると上品で優美な仕上がりになっています。

施主様には毎日少しずつ出来上がっていく様子を楽しんでいただいています。秋の竣工・お引渡しまで、施主様と一緒に家づくりを楽しむことができそうです。