I様邸の工事が始まりました。

「晴海ヶ丘」にてI様邸の工事がスタートしました。敷地整地作業のあと、丁張りと呼ばれる仮囲いで建物の正確な位置(基礎の高さ・水平、直角の基準となる線)出しを行います。2次元で表現された設計図面から、現場に移ってはじめて3次元の原寸大基準が出来るというわけです。

建物の外周部・内周部をGLより掘り下げ、平らに仕上げ、砕石を敷き込み捨てコンを打ちます。捨てコンの役割はこの上に造る基礎本体の墨出しのためのベースであり、基礎底盤部分のレベル(水平)を決めるためのもので、非構造部分です。

捨てコンの上に鉄筋を敷き、型枠を組んでいきます。

布基礎のフーチング(底面を逆T字型に幅を広く張り出させた部分)の配筋検査です。ここで注意しなくてはならないのは鉄筋の“かぶり厚”です。かぶり厚とは、鉄筋の廻りにどのくらいの厚さのコンクリートが被っているかを指す言葉です。建築基準法ではフーチング部で6cm以上とされています。サイコロ型のコンクリートスペーサーの上に鉄筋が乗っているのはそのためです。

コンクリートは強アルカリ性で鉄筋の廻りに定着することで鉄筋が錆びないようにしてくれています。しかし永久的にアルカリ性を保つわけではなく、空気中の炭酸ガスと触れることで中性化が進みます。コンクリートにもある程度は水がしみ込むため、かぶり厚が足りないと鉄筋にまで水分が達して錆の原因となります。そのため、十分なかぶり厚を確保する必要があります。

型枠にコンクリートを打設していきます。フーチングが出来たら、次は布基礎の立ち上がり部分の配筋施工です。