『水の都』

大阪のことを『水の都』と謳われるのをよく耳にしたことがあります。
「どこが・・・?」と常々私は思っていました。

ところが先日「なにわの海の時空館」という博物館に行くことがあったのですが、
なかなかおもしろいものを目にすることができました。

なるほど確かに大阪は水の都ではありませんか。
↑写真は、江戸時代の模型で、中之島(左端のへびの頭のような所)から南、
四ツ橋筋(上部の横方向の水路)から西 を空から見た所です。

↑ 方向を変えて、北から南を。(手前のへびの頭が中之島です)
無数の橋がかかっています、ベニスをひきあいにだされてもこれを見れば納得です。

天保山も今や平坦な埋立地ですが、その昔本当に山があったのですね。(↑写真の小山)
当時、定期的に川ざらえが行われており、そのさらった砂の捨て場所だった為できた山だそうです。

あと、各庄屋さんの屋敷の裏は、水路を直接中庭に引込んで
船をつけれるようになっていました。↑
小樽運河の倉庫群のように、大阪にもこういった昔を思い出させる商家風景がどこかに
残っていないものでしょうか・・・

こんな素敵な町だったのに、文明の発展と人間の利便性追及から、
ほとんど埋められて道路になっているなんて残念でなりません。

建築にたずさわる者として、出来る限り後世に残してゆけるような
建物やまちなみを創っていくことを常に心がけたいと思う今日この頃です。