ランタサルミ・ログハウスの断熱性能

姫路のK様邸の施工現場です。もまなく屋根が葺き上がります。ランタサルミでは2階をログ積みせずに、ティンバー(柱や梁で強度を作る木造軸組みですが、太い無垢材を使用)で仕上げるため、開口の自由度が高く、開口部も大きくとれます。また2階のティンバー部分の外壁が、1階のログ壁より少しだけ外に張出しており、この隙間に吸気口を設けて、壁内の通気層から棟へ熱気を逃がしています。

居室側の断熱は、硬質ウレタンフォームを水で発泡させる断熱材で、環境にも人にもやさしく、凹凸部分も隙間なく吹き付けられるので高い断熱効果を発揮します。写真では天井が貼られていますが、天井の中は断熱層があり、その上に通気層を設けています。断熱というのは、冬の寒気を室内へ入れるのを防止する事と考えがちですが、その一方で、夏の日差しによる屋根からの熱が室内に入るのを防止する役目も併せ持っています。

断熱材とは文字通り、熱を遮断する部材で、保温機能だけではなく保冷機能もあるわけです。ログハウスの場合、この断熱性という点で言えば非常に優れています。木の組織にある無数の空気層が熱の伝導率を下げる性質があることから、熱伝導率で比較するとコンクリートの1/10、漆喰の1/5ほどと言われています。言い換えればコンクリートのおよそ10倍、漆喰のおよそ5倍の断熱性があるということになります。

2階部分は構造用合板の上に、デュポン社製のタイベックが貼られました。この透湿・防水シートは、引裂強度が強く、耐久性が高いのが特長です。結露を防止し木材を乾燥状態に保つとともに、長期に渡って雨水の侵入を防ぎます。ロータスカンパニーでは在来工法やSE構法においても、標準仕様でデュポン社のタイベックを使用しています。屋根が葺き上がると、いよいよ2階の外壁の施工です。合わせて内部の造作工事にも取りかかります。