1粒300m、21年で4m
- 2013年2月14日
- 【カテゴリー】 日々の事
昭和40年代、僕の父が子供だった頃、日本で一番高いビルは地上147mの霞ヶ関ビル(1968年)でした。その後、京王プラザホテル(178m)、新宿三井ビル(225m)、東洋一の高さを誇ったサンシャイン60(239m)と続き、東京都庁(243m)、そして1993年に横浜ランドマークタワー(296m)がビルの高さでは日本一となりました。
それから20年以上の時を経て、遂に日本一の超高層ビルが2014年春、大阪阿倍野に誕生します。高さは300m、大阪南港のWTC(256m)、りんくうゲートタワー(256m)を抜いてダントツの高さとなります。大阪ミナミのランドマーク、グリコの看板には、大阪城・海遊館・京セラドーム・通天閣が描かれてますが、あべのハルカスもその内、追加されるといいですね。
しかし、横浜ランドマークタワーをほんの4m更新するのに21年もかかった事になります。グリコ1粒で300mも走れるのに…。日本の建設会社は300mより遙かに高いビルの建築技術を持っており、海外ではその実績もありますが、バブルがはじけてからの20年間、国内ではその需要がなかったんでしょうね。
上の写真はキューズモール(南東)側から写したあべのハルカスです。あべのハルカスの工事とともに、JR天王寺駅と近鉄阿部野橋駅をつなぐ阿倍野橋歩道橋の工事も進んでいます。 abenoの「a」を図案化したデザインになっています。天王寺駅に隣接の駅ビル・天王寺ミオからだと良くわかりますね。ハルカスより1年早く、今年の春に完成予定でキューズモールとつながります。
卓越した技術があっても需要がなければ超高層ビルは建ちません。今の時代、必要に迫られての「ニーズ」は満ち足りています。「ウォンツ」という欲望を刺激し、新しい需要を創り出さなければなりません。ロータスカンパニーも「田舎暮しのウォンツ」を刺激するような、新しい「住空間スタイル」をあれこれと模索しています。近いうちに当サイトにて、お知らせできればと思います。ご期待ください。