3畳の戦い
- 2009年6月19日
- 【カテゴリー】 アイデア・発見
そろそろ建物の話をと思い、お風呂で考えていたのですが、
私の体験談をお話いたします。
阪神淡路大震災のすぐ後、借りていたアパートが住める環境で無くなり
なけなしのお金で昭和47年築の古い古い共同住宅を購入しました。
最初は夫婦2人で納得して住んではいたのですが、
やがて子供が一人二人と生まれ
その子供が大きくなるにつれて手狭な事と内装の痛みや、
古い設備の入れ替えで、リフォームを行いました。
自分の家ですから自分で設計したのですが、
非常に大きな問題に直面しました。
それは、今の住宅は、お風呂2畳・洗面脱衣2畳が最低のスペースですが
なんせ古い建物ですから、お風呂1.5畳・洗面脱衣1.5畳のスペースしか、
もともとありません。(共同住宅ですから増築などまったく無理です。)
既に大きくなった子供と1.5畳のユニットバス(1216タイプ)に入るのは、
かなり無理があり、なんとか2畳のユニットバス(1616タイプ)にしたかったのです。
ところが、排水・排煙の位置が決まっている共同住宅であるゆえ、
水廻りの配置を大きく変えるわけにはいきません。
3畳のスペースに2畳のユニットバスを作ると、
洗面脱衣が1畳になり洗濯機さえ置けません。
なんとか3畳のスペースに子供と一緒に入れる風呂と、
洗面脱衣と洗濯機を置けないものか?
物理的にユニットバスでは無理です。
リフォーム業者さんに湿式のお風呂と洗面脱衣をお願いしました。
業者さんは、漏水のもとですからと私の意見を拒みましたが、
何度も何度もお願いして、最後は責任は自分が持つからという条件付で
無理を言って作ってもらいました。(それでもかなり嫌がってあきれていました。)
漏水の危険を考え、床の防水は2重にし排水設備も作り、
無駄なユニットバスの壁との隙間の空間を無くし、
浴槽ぎりぎりの寸法で2畳までの広さは無いですが、
1216タイプのユニットバスより広い空間を手に入れました。
新しい共同住宅では、管理規約で無理なところもあるかも知れませんが、
ユニットバスより温かみがあり、自由度も高く寸法も追い込めますので、
水廻りの狭い方のリフォームの参考になればと思います。